世界映画紀行 - World Express Vol.3

中国電影探訪 その2

Movie Reports from CHINA - Part 2

文と写真:金子 正

Text & Photo by Tadashi Kaneko

(1999/08/22)

 


「世界映画紀行 - World Express」の第3回は、金子 正氏による中国映画事情ルポの続編。今回のお題は、レスリー・チャンと常盤貴子主演で話題となった、あの映画から…。


◇大連で見た常盤貴子

ご無沙汰してしまいました。 7月は死にそうな位忙しかったので、一ヶ月振りの執筆です。次回の続きで、2度目の映画館体験談。

前回は周潤発の映画のお話し、と言うよりも、映画館の構造のお話でしたが、 今回は、と言うよりも、今回も映画のお話はほんの少し。 映画そのものに興味がおありの方には申し訳ない。

前回行った電影院(映画館)は大連市友好広場にある進歩電影院という 大連では大きな電影院だったのですが、今回の電影院はその進歩電影院の 隣のブロックにある小さな電影院。 見た映画は「星月童話」という、レスリー・チャンと常盤貴子が主演の映画。 見たのは6月の事ですから、日本で公開された時期とほとんど同じ時期だった はずです。 日本でのタイトルは何だったかな? *館主の助けを請いましょう。(F注:「もういちど逢いたくて/星月童話」です。)

  個人的な趣味で恐縮ですが、常盤貴子は私にとってワースト女優のトップクラス なので、決して常盤貴子目当てで見に行った訳では無いのです。 日本の女優が出演している映画の観客の入り具合はどうなのかがとても興味が あったので。 足を踏み入れると、前回お伝えした様にこの電影院もカップル・シートになって いました。 しかし、進歩電影院の座席と違うのは、こちらはかなりクッションのつまった 布貼りのシートだった事です。 こちらのシートの方が豪華だったのですね。ところが映像はと言うと、フィルムを回す映画館ではなくて、ビデオ・プロジェクター で映写されるビデオ・シネマでした。 幅はそこそこ広いのですが、列は10列位のここも小さな小屋。 入り具合は、周潤発の時よりも多く6分の入り。そこそこの入りでした。

 ストーリーの方は敢えて話す必要があるとは思えないので、省略。 面白かったのは、字幕が出ないという事です。 なにせ冒頭のシーンは、山の手線が写る東京のシーンから始まるのですが、 その冒頭の常盤貴子のシーンは日本語で語られているのに、全く字幕が出ないのです。 日本人の私は当然よく解りましたが、字幕の出ない画面を見ている中国人の人は 全くわからなかったはず。 常盤貴子が香港に行ってからはというと、今度は私がわからなくなる番でしたが…。日本語で話されるシーンがあったとしても、時間的に少ないし、何と言っても香港 映画という位置づけの為字幕が無かったのでしょうか? とはいえ、香港映画でも、中国での公開の場合は、セリフの広東語に対して、 中国の共通語である普通語の字幕が出る場合がほとんどですから、附に落ちない…。香港で違法コピーされたVCDをビデオ・プロジェクターで公開したのだろうか…?

 理由は定かではありませんが、いずれにしても2度目の電影院探訪で判明したのは 本来の映画を映写する電影院と、ビデオ・プロジェクターで映写する電影院の2つの 電影院が存在するという事が解った事でした。

大連ではこの友好広場の電影院街は古くから映画館街だった様です。 みなさんは山崎豊子さんの「大地の子」という小説をご存知でしょうか? 日本人の子として生まれながら、戦争に翻弄され、中国人として苦難の人生を 歩む一人の男の物語ですが、その「大地の子」の中にこの大連の友好広場の 映画館街の様子が語られる場面があります。 「大地の子・上巻」(1991年1月10日刊行 第1刷)の144ページには、主人公が 初めて大学の彼女とこの友好広場でロシア映画の「復活」を見に行くシーンが 書かれています。 大地の子自体もお勧めの一冊ですので、読まれていない方はぜひお手に取って ご覧になってみて下さい。


…ということで、このシリーズまだ続くんでしょうか? 金子 正氏の中国旅行記にご興味ある方は、こちらにもお寄りください。

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 「go!go!traveler!!!」というコーナーの「社長の大連紀行」に載ってます。

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