「黒水仙(フクスソン)」

 日本・宮崎ロケ詳報! 

 ペ・チャンホ監督最新作「黒水仙(フクスソン)」レポートその2

 Chang-ho Bae's "Black Narcissus" News Vol.2

 ヨシオカさん  2001 / 09 / 10 

 by Yoshioka

 

 かつて韓国映画界でニューウェーブの旗手として第一線に立っていた、「ディープ・ブルー・ナイト」などで知られるヒットメイカー、ペ・チャンホ監督が久々に第一線に復帰します。その作品の名は「黒水仙(フクスソン)」。

 「DAY FOR NIGHT」はこの記念すべきペ・チャンホ復帰作を全面的に応援。いまだに決まっていない日本公開を実現すべく、詳報をできる限りお伝えしていく予定です。

 その第2回は宮崎日日新聞のヨシオカさんからお寄せいただいた、宮嵜ロケの詳報です。


 本県で撮影が行われた韓国映画「黒水仙」の制作発表が8月29日、宮崎市のシーガイア国際会議センター「サミット」であった。80年代の韓国映画界をリードした監督のペ・チャンホと国民的俳優アン・ソンギのコンビが復活し、人気と実力を兼ね備えた俳優のイ・ジョンジェが主役をはるアクションスリラー大作。華やかなキャストと話題が詰まった映画に大きな期待が集まっている。

 「黒水仙(フクスソン)」は、朝鮮戦争当時の事件と現在の事件が複雑に絡み合うストーリー。宮崎ロケでは刑事役で主演する李が犯人役のチョン・ジュンホを追いかけるハイライト場面を撮影した。

 ペ監督は「韓国のスピルバーグ」とも呼ばれ、80年代にはアンと組みヒット作品を連発した。近年はインディペンデント映画を手掛けており、制作費4億円の「黒水仙」は、ペ監督にとって久しぶりの大作となる。

 会見場には宮崎県内の報道機関のほか、KBSなど韓国のテレビクルーも多数出席。ペ監督と4人の俳優がそれぞれあいさつした後、質疑応答に移った。

 分刻みのスケジュール、短い睡眠時間で撮影を指揮するペ監督は、おなじみとなった緑色のキャップをかぶり会見会場に姿を表した。強烈な日差しのせいで、鼻の頭を真っ赤にさせている。会見前、関係者が監督の疲労を心配していたが、終始リラックスした口調で楽しげに質問に答えていった。

 「宮崎は南国の雰囲気と日本らしい情緒を両方持っている。ここで名場面を作りたい」と力を込める一方で、「(アンと)コンビを組むのは十年ぶりだが、その時間を感じないくらい。心から頼れる友達なので気楽に現場で仕事ができる」と柔和な笑顔を見せた。

 ストーリーのカギとなる重要な役を演じるアンは、国内外で最も有名な韓国人男優。主要な映画賞は総なめにした演技力と気さくな人柄で幅広い人気を得ている。小ぶりの眼鏡をかけ、黒いシャツとジャケット、白のパンツ姿。宮崎ロケでは出番はなかったが発言の中で宮崎についてさりげなく触れ、会見が終わると前日に宴席を設けた県幹部に駆け寄って握手するなど、細かな気遣いを見せた。

 監督とのコンビ復活について感想を求められると、一言ひとことかみしめるように答えた。「この10年、なぜ監督が私を呼んでくれないのか、と思っていた。韓国は中堅監督の数が少ないので、ペ監督には頑張ってもらいたい」。隣に座る親友に心からのエールを送った場面だった。

 連日のロケで日焼けした顔つきのイは、ペ監督の下で映画デビューした「若い男」で数々の新人賞を獲得し、着実にスターへの階段を上った。会見場に姿を見せたときには、みるからに不機嫌そう。最初のあいさつも名前を言うだけで終わろうとしたほどで、周りに促されて言葉を継いだ。ボディービルで鍛えた体が細身のシャツから浮き出て、シャープな顔つきとともに野性味を存分に振りまく。ぶっきらぼうな受け答えが、時折見せる少年のような笑みをいっそう引き立たせた。

 主演映画「イルマーレ」が九月から東京で公開されるなど、日本での人気も高く「この映画が全国公開されれば、また日本のファンともいい出会いができる、と期待している」というメッセージをファンに告げた。

 安と運命的な出会いをする女性を演じるイ・ミヨンはキュートな魅力にあふれ、犯人役のチョン・ジュンホは日本進出に意欲を見せた。チョンがぼそりと「新婚旅行で宮崎にまた来たい。今、彼女はいないけど」と話したとき、イ・ジョンジェがチョンの顔をのぞき込むように爆笑した。前日、5人と会食した県幹部の話では、宮崎が以前新婚旅行のメッカだった、というネタから宴席は結婚の話題で大いに盛り上がり、しばらくその話ばかりに集中したらしい。前夜の楽しさを思い出した笑いだったのだろう。離婚したばかりのイ・ミヨンが一人、その場を離れていったというおまけもついていたが…。

 ペ監督らロケ隊は撮影を終了し、予定よりも早く9月4日、帰国した。「黒水仙」の韓国公開は11月で、釜山国際映画祭に出品される予定という。日本公開は未定。

  

  (写真提供:宮崎日日新聞

 

 

 次週はいよいよ上記記者会見の模様を独占完全再録。ペ・チャンホ監督、アン・ソンギらの貴重なコメントを一挙公開します。どうぞご期待ください!


 

今回の情報を提供していただいた宮崎日日新聞社のオフィシャル・サイト。

「黒水仙(フクスソン)」宮崎ロケ情報も載っています。

宮崎日日新聞

http://www.the-miyanichi.co.jp/

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