私が子供だったころ

 When I Was a Little Child...

 


 

流行り廃り

Coming in and Going out of Fashion

 

 昨年の後半あたりから、どうも自分が老眼らしいと気付いて大慌てしています。

 どうも字を読んでいて目が霞む。ずっと視力1.5を保ってきた僕ですが、こりゃいよいよ目が悪くなってきたかな…と思いきや、悪くなってきた事は悪くなってきたけど、目に近づければ近づけるほど見えにくくなる。気付いたらどんどん目から遠ざけてモノを見るようにしている。何とこれは老眼らしいとやっとこ気付いたというわけです。

 これは本当にショックでした

 確かにあちこち身体はくたびれてきている。何だかんだと病気がちにもなっている。それでも今まではオヤジになったと笑い飛ばせる余裕があった。それが今度は老眼ですからね。何だか自分が一気に老け込んだ気がしましたよ。

 ちょうど一昨年、昨年あたりから憂鬱な事が相次ぎ、眠れぬ日々を送っていた事もあるでしょう。そんな落ち込みの末に老眼ですから、ショックもひとしおでした。それより何より、僕はずっと視力1.5を保っていて何があっても目には自信があった。目が良かったゆえに老眼になりやすかった…というのが本当のところでしょうが、目に自信があったからこそこの老眼はショックでもあったんですね。本当に一気に気弱になってしまいましたよ

 で、目が悪くなって疲れやすくなった事もあり、メガネを買いに行かねば…と思う日々ですが、実際にはなかなか足が運ばない。それというのもこの歳になるまでメガネ屋ってロクに行った事がないので、何をどうしていいか分からないって不安があるんですね。確かに若い頃には伊達メガネを買いに行った事はある。だけど、あれはあくまでオチャラケで買いに行っただけです。本当に困って、必要に迫られて買うのとはワケが違います。だから、どうしたもんか…と悩んでしまうんですよね。

 そしてあんなモノはどんどん目が悪くなっていくのだから、安いメガネを買って次々買い換えていくのが良い…と言う人もあれば、身につけるモノだから良いモノを買った方が目のためになる…と言う人もある。まったくこういう事って誰も彼もが言ってる事が違うのに、その誰もが自信たっぷりで語っているという点では映画の感想と同じですね。誰の意見もまったく参考にはなりません。

 かと言って店の店員に聞くのもアテにはならない。イマドキの店員って意外に商品知識がなかったりするし、やっぱり儲けたいからうまい事言って必要ない高いモノを売りつけられそうでもあります。

 そしてやっぱり何が気になるかと言うと、メガネのフレームのデザインなんですね。

 僕は着るモノだって満足に自分で選べない男。どうもそっちのセンスは皆無みたいで、何を買ってもヤボくさいモノを選んでしまいます。

 ましてメガネなんて何がいいのか分からない。今までメガネを必要としてこなかった事もあって、自分の顔に似合ったメガネって何か分からない。しかもイマドキの流行りのメガネのデザインなんて、なおさら漠然としか思い浮かばないんですよね。

 だから昔付き合った女にメガネを選んでくれと言われても、まるっきり気の利いた事が言えなかった。それだけが不満ということでもないのでしょうが、その女はサッサと僕と別れて別の男と付き合い始めた。そして彼女が真っ先にした事は、新しいメガネを買う事でした。きっと新たなカレシに選んでもらったのでしょう。僕にはその資格がなかったというワケです。

 そんなこんなでメガネのデザインの善し悪しも判断出来ない僕。さりとて若い頃ならいざ知らず、この歳になるとみっともない格好はミジメです。その事ではイヤというほど痛い思いもしましたからね。この歳になって、これ以上うんざりする思いはたくさん。そんなこんなで、僕はメガネを買うのを先延ばし先延ばししているんですね。

 まぁイマドキのメガネのフレームと言えば、レンズがグッと小さくなって、アーモンドみたいに横長な楕円であるのが流行りって事なんでしょうか。

 そういや、みんなそういうカタチのメガネをかけていたような気がする。ならば、それが流行りなんでしょう(笑)。

 でも、僕が伊達メガネを面白がって買った頃は、確かレンズが大きかった。それで顔が隠れる気がして、結構僕は重宝したものでした。人と面と向かって話したり、人に目を見られるのが好きでなかった僕は、そんな伊達メガネで助けられていたところもあったのです。自分が守られている気がしたんでしょうか。それがこんな小さいレンズでは、何だか心細い気がしてなりません。本当なら潜水服か宇宙服みたいに、レンズで顔全体を覆ってしまいたいくらいなのに…。

 流行り廃り。それって何で起きるんでしょう。おそらくは資本家がそれを必要とするのでしょうが、これって実に不思議な現象です。

 例えば僕が子供の頃は女の子の水着と言えばビキニでしたが、僕が大学に入る頃には圧倒的にワンピース全盛でした。その当時どんな男性雑誌を開いても、グラビアのアイドルたちはワンピースでガッチリと身体をガード。ビキニが好きだった僕は味気ない思いをしたものです(笑)。途中でハイレグになったりしましたけどね。それがここ何年かでビキニに戻ってきたのは、みなさんご承知の通りです。

 あるいは男のネクタイの幅も変わった。僕が子供の頃はどいつもこいつもぶっとかった。「太陽にほえろ!」のボス・石原裕次郎のネクタイを連想すればお分かりになるでしょうか。それが細くなってからしばらく経ちます。これは依然として細いままですね。それとも、少しは一部で太さが増してきたのかな?

 どうやら流行り廃りはグルグルと回るもののようです。

 それならば、またメガネのレンズが大きくならないかな。大きくなるなら早くなって欲しい。別に大きなレンズが顔に似合ってるワケでも、それが大好きってワケでもないですけどね。でも出来れば、僕がメガネを買う前に流行りが変わって欲しい。

 大きなレンズですっかり覆われながら周りを見たら、もうちょっとは僕も世間が生きやすくなるんじゃないかと思ったりするんですよね。

 

 

 

 

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