私が子供だったころ

 When I Was a Little Child...

 


 

東京タワー

Tokyo Tower

 

 小津安二郎監督の「秋日和」のオープニングに真っ赤な東京タワーが登場するのを見て、すごく懐かしい気分になったのは、私だけではないでしょう。

 なぜなら、東京生まれ東京育ちの人間にとって、東京タワーって子供の頃しか行かない場所だからなんですよね。

 実はここに挙げた写真は私が4歳の時、東京タワーに行って撮った写真。これが私の撮影した最初の写真なんですよ。私が東京タワーを訪れたのも、これを除くとあと1〜2度あるかないか。

 別に映画にこだわるつもりもないけど、あと東京タワーで印象に残る映画というと、「ガメラ/大怪獣空中決戦」で、ミサイルが当たって破壊されるシーンがありますね。破壊された東京タワーは、そのまま怪獣ギャオスの巣になってしまうんですが、それらのシーンがすべて、遠くから望遠レンズでとらえたショットになっているのが、すごく実感ありましたね。

 東京タワーって、東京に住む人間からすると、ずっと遠くから仰ぎ見る存在なんですよ。あまり訪れる場所じゃないです。

 なぜかと言えば、ズバリ足の便があまりよくないということがあるでしょうね。

 都庁なら新宿駅から歩いて行ける。だけど、東京タワーは付近に芝公園とか地下鉄の駅はあるけれど、どれも決して間近というわけではないし、何より渋谷、銀座、池袋、新宿といったハブ駅がない。だから、どうしても足が遠のくわけですよ。

 それに街のランドマークって、実はその街の人間からは疎まれる場合が多いんじゃないでしょうか?

 ニューヨークでエンパイア・ステート・ビルに上った時も、そこにいたのは私のような外国人と、アメリカ人でもお上りさん然とした田舎の人たち。

 大阪で通天閣上った時も、同行の関西の人は初めて上ると言っていました。

 もっとも通天閣の場合、私なんか大阪のど真ん中にあるものとばかり思っていたんですが、実ははずれもいいとこ。しかも、こう言っては失礼ですが、あまりガラがいいとは言えない地域にあるんですよね。

 しかし例外もあって、札幌のランドマーク(…なんだろうか)のテレビ塔は、人の集まる大通り公園にど〜んと建っていましたっけ。

 ただよく考えてみると、東京の人間は東京タワーなんか東京のランドマークと見なしていないフシもありますね。大阪の人にとっての通天閣もそうじゃないかな?

 だったら皇居が東京のランドマークなのか? 以前、アカデミー賞授賞式でロンドン、シドニー、モスクワなどと一緒に東京からの中継を行ったとき、東京を描いたアイコンは皇居のお堀で表現していました。外国人には東京タワーなんか見せてもわからないんでしょうね。

 でも、それだったらなぁ…誤解を恐れずに言うなら、あそこは元々江戸城なんだから、東京のランドマークなら天守閣を再建させてみたらいいんじゃないでしょうか。時代劇か何かに出てくるように。「暴れん坊将軍」のエンディング、北島三郎の主題歌が流れるタイトルバックに出てくる江戸城は、ど〜んと天守閣がそそり立っていてかっこいいですよね(笑)! そのほうが、丸ビルをブッつぶすプロジェクトなんかより、よっぽど社会的意義があると思いますけど。

 あれ?…私、何かマズいこと言いましたか(笑)?

 また、政治的にうるさそうな人から怒られてしまう〜(爆笑)!

 

 

 

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